脂肪幹細胞についての概要と解説

脂肪幹細胞は再生医療でも用いられる細胞のことで、培養して増やしたものを注射することでこれまで修復されないと考えられてきた組織を再生することが可能とされています。

自分自身の細胞を利用するため免疫拒否反応などが発生せず安全性の高い方法として注目されていて、さらに減少を抑制する効果も期待できるのです。

利用方法としては例えば乳がんで乳房の脂肪を切除した際の乳房を再建したり、肝硬変などで活動しなくなった肝臓を再生させたりするといった方法です。

脂肪幹細胞は皮下脂肪に多く分布している関係で体内から取り出しやすいという点もメリットで、培養も比較的容易です。

この細胞を用いたほかの治療法としては変形性膝関節症で行うことが可能で、方法は抽出した細胞をいくつかに分けて超低温で保存します。

小分けしたものを再度解凍して、患部に注射することを何度か繰り返していきます。

幹細胞自体がもともと細胞の元となるものであり、患部に注射することで周りの組織に刺激されて軟骨成分を生産したり炎症を抑えたりすることが期待されているのです。

なお脂肪細胞の中が全て幹細胞というわけでは無く、350?から採取できるのは5cc程度といわれています。

ただ採取できれば培養することが可能なので、これよりも少ない量(20~40?程度)で採取し培養して増やすことが可能です。

ただしこの治療方法はまだ保険適用されているわけでは無いため、費用はそれなりに高額です。

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